【初夏、岩木山周遊】


リンゴ畑からの岩木山


【日 程】2015年05月23日(土)
【山 域】岩木山
【山 名】岩木山(1625m)
【天 候】晴れ
【メンバ】2人
【コース】8合目からお気楽登山
(概 略)


岩木山は別名津軽富士とも呼ばれ古来から人々の信仰を集めた名峰であり、地元ではお岩木山または様とも呼ばれ親しまれている。また独立峰であり我らが鳥海山と何処かしら似ており、個人的にも親しみがある。
実は以前この周辺を気に入って何度も訪れたことがあり、通い慣れた土地ではあるのだが、最近はとんとご無沙汰で二十年以上の空白がある。当時も山には登っていたのだが何故かこの山には登らずにいた。何故かと言えば当時はいつでも登れるという気持ちが多分にあったのだと思う。

昔は頻繁に岩手や青森に通っていたのだが残念ながら登山目的ではなかった。まあそれは置いておいて、能代から五所川原にはJR五能線と言う有名な路線がある。周辺には白神山地があり1993年に世界遺産に登録され今では立派な観光地となっている。今回二十数年振りに訪れることになったがまた行けるとは正直思っていなかった。もっとも白神山地なんて行ったこともないのだが、もちろん白神山にも登ってないし、当時は山より海に関心があったのか記憶は定かでない。でもこのエリアが好きで何度も通ったのは事実である。

自宅を5時40分に出発し北を目指す。国道7号は空いておりスイスイ、象潟を過ぎ金浦から日東道に乗る。岩城まで無料区間だが河辺JCTで秋田道となり途中途切れて下道を少し走り大館から再び高速へ、東北道を少し北上して青森県に入ると大鰐弘前ICで降り、後はお岩木様に導かれるようにリンゴ畑の中を走る。
嶽温泉を過ぎるとすぐに岩木スカイラインへ入り、八合目まで69続くヘアピンカーブに耐える。山麓のブナはちょうど新緑の見頃で歓声を上げながら進むと思いの外早く駐車場に着いた。時刻は10時30分、5時間掛からないのは早いのか遅いのか?


  
リフトでお気楽登山


この日は晴れてはいるものの冷たい風が思いの外強い。多分往復したら昼を過ぎてしまうので休憩所でカップ麺を啜り込む。カッパを着込み登山靴を履きお気楽にリフトに乗るとグングン山頂が近づいてきた。リフトを降り九合目鳥海噴火口を右手に見下ろしながら山頂方向へ向かう。非難小屋を過ぎると岩場の急登だ。ここは慎重に登りたい。
この日は南からの風が半端なく強いので時折飛ばされそうになりながら山頂を詰める。道中景色はあまりぱっとせず津軽半島の海岸線が途中まで見えた。


  
鳥海噴火口       と     思いの外急な登山道


山頂には岩木神社奥の宮が鎮座しているが、散々風にいじられたのでまずは非難小屋に逃げ込んで一息つく。
山頂は遮るものなど何もない絶景ビュー、津軽平野が一望だ。広いなぁ〜〜〜
この山は高名な百名山、それ目的での入山者も多かろうが、この日は週末にもかかわらず思いの外空いておりラッキーでした。
事前の情報では視界の効く時には北海道の一部、また鳥海山や月山も見えるらしいが、この日は近くの白神山地さえ霞む有様、山の花もまだ早く、ミヤマキンバイぐらいしか咲いていなかったが、特産種のミチノクコザクラが一輪だけ咲いているのに出会えたのは幸運だった。


  
岩木山神社奥の宮    と    山頂のケルン?


麓から眺めるこの山は実に端正で急峻だ。登行意欲もそこそこ湧くのだが、いざ登ってみると何か違和感とは言わないが不思議な感覚に陥る。そう言えば鳥海でも無雪期には新山に足が向かない自分を思い出す。何となくそう言うことなのだと勝手に自分で納得するのだった。
下りも風に難儀しながら歩く。それでも時折登山者とスライドするのは人気の証なのだろう。帰りのリフトは見晴らしが良く、麓の新緑にダイブするような錯覚を覚え気分が良い。


  
特産種ミチノクコザクラ     と     緑の森へダイブ


  
ブナの新緑は目に優しい


スカイラインを降り鰺ヶ沢を目指すが、ナビの指示を無視して山麓を時計と反対回りして行くことにする。(指示されると反対のことをしたくなる性格なのだ)
移動してすぐに岩木山神社があったので折角なので参拝する。参道を歩き始めてすぐに正面に岩木山の山頂があることに気付いた。う〜む、昔の人はすごいことを考えたもんだなと感心する。
この神社は代々の津軽藩主が寄進したものだそうで、立派な山門は17世紀に建てられたようだ。観光客が結構おり賑わっていた。ここから岩木山山頂までの登山道もあるようで、毎年行われるお山参詣は重要無形文化財に指定されているとのこと。


  
参道から望む岩木山山頂    と    重厚な山門が素晴らしい




  
新たなご神木    と    参拝殿


車の進行に伴いお岩木様の姿は刻々と変化し楽しませてくれた。見る角度によっては端正な三角錐となり、頂上についさっきまでいたことが信じられないくらいの高度感だ。
七里長浜の海上に飛び出た橋の上から眺めた景色もなかなか良かった。




















いろんな角度からの岩木山


鰺ヶ沢では有名な「わさお」にも会えたが、元来犬から嫌われる質なので思いっきり吠えられた。


  
元祖ぶさかわ犬 「わさお君」


十二湖にも寄り道し高名な青池や日本キャニオンを見て帰路についた。


  
青池       と    日本キャニオン


帰りは岩城まで下道をゆっくり、高速移動よりドライブするには絶対下道の方が楽しいです。でも青森はやっぱり遠いですよ…

久々の遠出は眠っていたある感覚を呼び覚ましてくれたのだが、これについては気が向いたら後述したい。(光陰矢の如し…)

やっぱ旅は良いですねぇ〜!!